2017/05/28

相模鉄道9000系(9707F)

日立製作所で製造された8000系電車を基本として、東急車輌で9000系電車が1993年から2001年にかけて70両(10両編成7本)製造されました。わざわざ2系列の車両を並行して増備した背景には何があったのでしょうか。
車体のデザインは8000系とは異なるものになっています。アルミ車体の全面にグレーの塗装を施し、赤帯をアクセントにしています。もちろん基本的な構成は同じで、幅広車体にセミクロスシートも導入されました。
主回路はVVVFインバータ制御ですが、主電動機出力は1台あたり180kWに増強され、最高速度も8000系が110km/hに対して、9000系では120km/hに向上しています。クーラーは相鉄の電車では初めて集約分散式の装置が搭載されました。
写真の9707Fは、2001年3月に東急車輌で完成したもので、9000系の最終増備車となります。2007年4月に相鉄では初めての新塗装に変更されました。またVVVFインバータの機器更新が実施されています。
【撮影:佐野次郎 2017.5.14 西谷ー上星川間】

2017/05/27

相模鉄道8000系(8712F)

相模鉄道8000系電車は、「21世紀に向けた新形車両」として設計されたもので、1990年から99年にかけて130両(10両編成13本)が製造されました。主に6000系の置換えと輸送力増強に充当されました。
車体はアルミ合金製の20m4扉で、裾絞りの車体幅2.930mmとして客室スペースを広くとっています。裾絞りの車体はJR東日本の主力車両であるE231系・E233系も同様ですが、1990年時点で導入した相鉄がより進んでいたといえるでしょう。
主回路はGTOサイリスタを使用したVVVFインバータ制御で、7000系のVVVFインバータ制御車よりも10両編成あたりの主電動機出力を25%増としております。また車両情報制御装置も装備されました。
写真の8712Fは1998年3月に日立製作所で完成したもので、8000系の9次車に相当します。2014年12月に新塗装への塗り替えが行われましたが、8712Fが最後まで旧塗装を維持していた編成となりました。
【撮影:佐野次郎 2017.5.14 西谷ー上星川間】

2017/05/19

相模鉄道新7000系(7713F)

1986年3月に完成した7000系12次車からは、先頭部のデザインと側面の帯デザインが変更されたため新7000系と呼ばれています。1989年までに4次にわたり60両が製造されました。
先頭部は切妻構造を基本としていますが、下端が少し傾斜しています。前面は額縁状のデザインで、前面窓・行先表示器を1段低くしたブラックの面上に配置しました。また貫通路は非常用となり、幌枠も省略され目立たなくなりました。
車内には車内案内表示器が取り付けられました。コンピュータで列車の運行種別と停車駅等を表示するもので、1両につき前後の貫通路上部と乗降口上部の二か所ずつ、計四か所に取り付けられました。
写真の7713Fは、1986年3月に日立製作所で完成したもので、7000系の12次車に相当します。2007年12月に新標準塗装に塗り替えられました。国鉄~JRの205系電車、江ノ電の1500形などと同世代の電車ということになります。
【撮影:佐野次郎 2017.5.14 西谷ー上星川間】

2017/05/17

荒川線8500形(8504号)

都電荒川線には、ちょくちょく撮影に出かけてはおりますが、多数派だった7000形・7500形の更新車が姿を消し、7700形・8800形・8900形が主力になったことで、新しい時代に入ったという印象があります。
なかでも少数派ながら、今後も活躍を続けるのが8500形ですね。大きな窓やVVVFインバータ制御は、約20年後に登場した8800形の基本になっていることがよくわかります。時代の先を行っていた電車だということもいえるわけです。
1990年に8501号が登場してから25年以上経過していますので、方向幕がLEDとなり、集電装置がシングルアーム式になったりと変化が見られます。機器に関しても、8800形に合わせて更新されているそうです。
写真の8504号は、1993年4月にアルナ工機で完成したもので、8500形の3次車に相当します。3次車の仕様は2次車に準じたものです。その後の増備も計画されていたようですが、8500形の増備は3次車で終了し、5両の小所帯になっています。
【撮影:佐野次郎 2017.5.5 荒川車庫前ー荒川遊園前間】

2017/05/14

荒川線8500形(8501号)

東京都電荒川線の8500形は、1990年に8501号、1992年に8502.8503号、1993年に8504.8505号の合計5両が三次に分けて導入されました。最初に製作された8501号だけ、外観が他車と少し異なっております。
目立つのは、前照灯と尾灯を別々に配置していることです。2次車以降は、前照灯の位置に一体で配置されるようになりました。車内は8501号のみ全席ロングシートとなっております。また降車口監視用にITVカメラを設置しましたが、これも8501号だけでした。
走行機器関係では、通勤電車では一般的なワンハンドルマスコンを採用しましたが、頻繁に加減速を行う荒川線には適応せず、他車と扱いが異なることから2次車以降には採用されませんでした。
8501号は、1990年4月にアルナ工機で完成しましたが、他車との操作の違いの大きさから稼働率は上がりませんでした。1992年の2次車登場にあわせてマスコンなどを変更し、通常通り使用されるようになりました。
【撮影:佐野次郎 2017.5.5 荒川車庫前ー荒川遊園地前】

カレーライス

私佐野次郎が一番好きな食べ物は、カレーライスです。主に家で作るようなじゃがいもがゴロゴロのカレーが好みです。子供の頃から、母の手伝いでときどき作っていましたので、料理の中でもダントツにカレーを作っていると思います。
某電鉄系のカレーチェーン店でアルバイトをしたこともあります。就職してから数年後に一人暮らしを始めてからは、外食でカレーを食べることが日課のようになっていました。カレーではない日のほうが少なかったのではないかと思います。
カレーステーション、C&C、ココイチにはよく行きました。あとは横浜駅近くのリオ、品川駅の構内にあった店、バーグ、インデアンカレーなどなど。結婚してからは、月に1回自宅で煮込み、ランチで週1回カレーにするくらいになりました。
今では自宅で月に一度カレーを煮込むのを楽しみにしています。玉ねぎをよく炒めたり、野菜ジュースと中濃ソースを隠し味に使ったりしてますが、美味しく食べるために大事なのはなんといってもルーを熱くして食べることです。ルーがぬるいと大変です。

2017/05/13

荒川線8500形(8502号)

都電荒川線として初めての完全な新車が、1990年に1号車が登場した8500形になります。斬新かつ快適な車両を目指して製作されたもので、登場から四半世紀を経た現在でも、水準の高さがうかがえます。
車体は普通鋼製で、平滑でスマートな印象を受けます。かなり時間をおいて製作された8800形・8900形の基本となっていると思います。アイボリーとグリーンの塗装がまたよく似合っています。
主回路はVVVFインバータ制御、平行カルダン駆動を採用しております。7000形・7500形とも車体は新しくなっていても吊掛駆動のままでしたから画期的でした。走行機器に関しても、以後の新型車両の基本になっております。
写真の8502号は、1992年4月にアルナ工機で完成したもので8500形の2次車に相当します。8500形は高価だったのか、5両で製作が終了しました。集電装置や行先表示が新しいものに取り換えられている等の変化が見られます。
【撮影:佐野次郎 2017.5.5 荒川車庫前ー荒川遊園地前間】

2017/05/07

荒川線7700形(7707号)

都電荒川線の7708号が3月7日に営業運転入りし、7700形も予定数の8両が揃いました。6月に唯一残っている7000形の7022号が勇退することで、荒川線の7000形の代替が完了することになりそうです。
7700形の車体は、7000形の車体を再利用しておりますので、懐かしい外観は維持されております。カラーリングにみどり・あお・えんじの三色がありますので、撮影する楽しみもより増しますね。
反面、走行機器は最新の8900形に準じたものに一新されていますので、省エネルギー化が図られています。客室についても内装を張り替えたり、最新の情報表示装置を配置したりと改善されていますね。
写真の7707号は、2月23日から営業運転に入りました。1955年12月に日本車輌で製作された旧7059号を、1977年11月にアルナ工機で車体更新した7005号の車体を再利用しています。
【撮影:佐野次郎 2017.5.5 荒川車庫前ー荒川遊園地前間】
7000形7005号
【撮影:佐野次郎 2010.9.18 巣鴨新田ー大塚駅前】

2017/05/06

荒川線7700形(7705号)

東京都電荒川線の愛称が、4月28日に「東京さくらトラム」に決定しました。沿線の人口動態が変化し、乗客数が減少していく中で内外の観光客にアピールする狙いがあるのではないかと思います。
長年親しんだ都電荒川線で良いのではないかと個人的には思いますが、何らかのテコ入れが必要なのも事実でしょう。7000形19両の代替が、8900形・7700形8両ずつで車両数も3両減少ということになります。
7000形も4月30日に7001号が引退し、残るは7022号だけになります。しかし7700形は7000形の車体を再利用していますから、まだまだこのタイプの車体の電車は走ることになります。
写真の7705号は、1956年1月日立製作所において新製された旧7072号を、1978年1月にアルナ工機で車体更新した7018号をリニューアルしたものです。さすがに旧7072号の部品は残っていないと思いますが凄い車歴です。
【撮影:佐野次郎 2017.5.5 荒川車庫前ー荒川遊園地前】

2017/05/05

荒川線7700形(7704号)

今日はこどもの日で祝日ですが、私は仕事に出かけるのと同じ時間に起きて、東京都電荒川線の撮り鉄に出かけて来ました。京浜東北線の王子駅で降りて飛鳥山付近で撮影することが多いのですが、今日は尾久で降りて荒川車庫近辺での撮影としました。
独身の頃は、生活費とお小遣いの境界があいまいで、撮影のための交通費も必要なだけ使っていましたが、現在はお小遣いをランチ代・晩酌代・趣味に三分割して配分することになります。
今週は暦通りに休むことができましたので、ランチ代が浮いた分を撮影のための交通費に回すことができました。また鉄道書の購入はお休みして、ビールやつまみに手厚く配分しております。
写真の7704号は、7000形の7015号をリニューアルしたものです。7015号は、1978年1月にアルナ工機で1955年12月に日立製作所で製造された7069号の車体を更新したものです。集電装置を中央から車端部に移したことによりイメージが変化しています。
【撮影:佐野次郎 2017.5.5 荒川車庫(敷地外から撮影)】
7000形7015号
【撮影:佐野次郎 2013.12.31 王子駅前ー飛鳥山間】

西武鉄道6000系(6155F)

2017年3月に40000系が営業運転を開始するまでは、東京メトロ副都心線を介して、東急東横線に乗り入れてくる西武鉄道の電車は6000系だけでした。6000系は、1992年から98年にかけて営団(当時)有楽町線との相互直通運転用に製作された車両です。
西武の電車といえば、黄色のイメージが強く、3扉の池袋線用101系・4扉の新宿線用2000系といったところが代表的でしたが、ステンレス製車体・青帯の6000系の登場にはインパクトがありました。
1996年度の5次車から、車体がステンレスからアルミ製に変更され、無塗装だった車体もグレーに塗装され、印象がまた変わりました。6000系には2006年から2010年にかけて副都心線、東急東横線、みなとみらい線相互乗り入れ改造工事が行われました。
写真の6155Fは、1997年3月に日立製作所で完成したもので、6000系の5次車に相当します。2008年6月に副都心線対応工事を完了しております。さらに戸袋窓をふさぐ工事を施しています。
【撮影:佐野次郎 2017.4.29 白楽ー妙蓮寺間】

2017/05/04

西武鉄道40000系(40102F)

西武鉄道では、2016年度から30000系に続く新形通勤車両として40000系を製造し、2017年春から営業運転に投入しました。この車両は、経年が進んだ2000系の代替として製造されたものです。
40000系の車体は、アルミ合金製でリサイクル性を高めるために同一の合金を使用する「モノアロイ化」を極力進めています。座席は初年度の2編成については、ロング・クロス転換機構を備えて、様々な用途に対応可能としております。
40000系の主回路は、IGBT-VVVFインバータ制御で、主電動機には最新のPMSM(永久磁石同期電動機)を採用し、効率の向上と保守の軽減を図っております。また列車情報管理装置(S-TIM)を採用して自動化を推進しております。
写真の40102Fは、2016年12月に川崎重工で完成したものです。元町・中華街~西武秩父間を結ぶ座席指定列車「S-TRAIN」として走る姿を記録しました。40000系は2016年度から4年間で80両が製造される予定です。
【撮影:佐野次郎 2017.4.29 白楽ー妙蓮寺間】

2017/05/03

江ノ電1500形(1502+1552)

江ノ電1500形は、1986年と翌87年に2両編成1本ずつが製造されましたが、江ノ電では初めて平行カルダン駆動、発電ブレーキなどを採用した車両となりました。平行カルダン駆動の採用により、乗り心地の向上と保守の軽減が図られました。
昭和30年代からカルダン駆動の電車が主流となっておりましたが、江ノ電では急曲線が多いために、従来の吊り掛け駆動を採用せざるを得なかったそうですが、ようやくこの頃には技術の進歩によりカルダン駆動でも急曲線に対応できるようになりました。
新製当初は、濃淡のオレンジを配した「サンライン号」という江ノ電では異色の塗装でしたが、写真を撮影した1992年には1000形以降の新型車の標準塗装に変更されていました。300形や先代500形とは少し違った塗装になっていたわけです。
江ノ電のような小形の電車は郷愁の対象とみられがちですが、モノレールや新交通システムなどに比べるとよほど実用的な気がします。外国のLRTのように路面・路下・高架などを組み合わせて整備すれば、重宝されると思います。
【撮影:佐野次郎 1992.3.20 腰越ー江ノ島間】

江ノ電1200形(1201+1251)

江ノ電1200形は、1983年12月に2両編成1本が完成したものです。1000形・1100形に続く江ノ電での新型車輛で、冷房装置を当初から装備していました。既に30年以上前ですが、まだ東京圏の通勤電車にもクーラーがない車両がありました。
前照灯が角型になり、1000形・1100形とは少しだけ印象が異なります。また吊り掛け駆動を採用した最後の新造車両でもあります。江ノ電では急曲線が多くあり、当時は吊り掛け駆動を採用せざるを得なかったのであります。
江ノ電での新型車輛とはいっても、1000形の新製は1979年ですから38年走っていることになります。リニューアル工事を実施して、菱形パンタがシングルアーム式になったり、塗装も当初よりは濃いグリーンを基調としたものに変更されています。
1000形・1100形・1200形は首都圏では希少な吊り掛け駆動の電車ということになりますが、今後は駆動装置を更新して継続使用されるのか、新車両に置き換えられるのか気になるところであります。
【撮影:佐野次郎 1992.3.20 江ノ島駅】