2016/10/30

荒川線8900形(8901号)

更新時期を迎えた都電荒川線7000形の置き換え用として、2015年から16年にかけて8900形8両が導入されました。2009年から2010年にかけて7500形の代替として10両が導入された8800形の改良型に相当します。
基本的な設計は8800形を踏襲して側面の窓やドアの配置も変わっていませんが、丸みを帯びた8800形とは異なり、直線基調で角ばったデザインになりました。ヘッドライトとテールライトも角型のものになっております。
走行機器は8800形と同様にVVVFインバータ制御ですが、ブレーキ装置とSIVが小型化できたため、8800形では屋根上にあったSIVを床下に艤装し、車両の重心を低くしたことにより安全性が増しております。
写真の8901号は、2015年9月にアルナ車両で完成したものです。私も撮影に出ることが随分と減っていたものですから、当ブログでも久々の新型車両の登場となりました。
【撮影:佐野次郎 2016.10.10 滝野川一丁目ー飛鳥山間】

2016/10/29

荒川線7000形(7022号)

都電荒川線7000形の7022号は、2005年6月から車体更新・ワンマン化当時の黄色に青帯の塗装に復元されています。同時にスノープラウを取り付けて、積雪時に除雪作業に使用できるように工事を施されたそうです。
都電荒川線のワンマン化は、1977年10月と1978年4月の二段階に分けて実施されました。過渡期にはワンマンカーと車掌の乗務するツーマンカーか混在したほか、7000形の車体更新による車両不足を補うために6000形が多く営業運転に就いていました。
7000形の車体更新・ワンマン化は、1977年11月から78年3月にかけて31両に実施されました。アルナ工機で車体を新製し、台車・走行機器を7000形から流用しました。当時としては斬新なデザインで、1978年には鉄道友の会ローレル賞を受賞しています。
写真の7022号は、7076号を1978年1月に車体更新したものです。1990年3月には冷房改造を受けております。集電装置はビューゲル→菱形パンタ→シングルアーム式パンタ→菱形パンタと変更されています。
【撮影:佐野次郎 2016.10.10 滝野川一丁目-飛鳥山間】

荒川線7000形(7003号)

都電荒川線の主力車両として、長く活躍してきた7000形ですが、2015年から8900形、2016年から7700形が投入され、荒川線での活躍に終焉を迎えようとしています。
現在の塗装になったのは、1986年から25両を対象に施行された冷房改造時点からになります。冷房改造の対象から外れた6両は、1991年から93年にかけて廃車となっています。そのうち7009号と7028号は、豊橋鉄道に譲渡されて3500形となっています。
2000年からは老朽化が進んできた車体を中心に更新工事を行っており、行先表示をLEDに変更し、ワンマン表示窓を廃止して行先表示に統合しています。また車外スピーカの交換、車内放送・案内装置の更新、内装張り替えなどが行われました。
写真の7003号は、旧7057号を1978年2月にアルナ工機で車体更新したものです。1991年3月には冷房改造を行っています。
【撮影:佐野次郎 2016.10.10 滝野川一丁目-飛鳥山間】

2016/10/15

荒川線7700形(7704号)

東京都交通局では、都電荒川線の7000形の置き換え用として、8900形8両を新造するとともに、7000形の車体を再利用して、8900形と同等の走行機器を装備する7700形8両の導入を進めています。
車体の配色は最初の2両がみどりで、その後、あお、えんじがそれぞれ3両ずつデビューすることになっています。スタイルは7000形そのものですが、濃い色がベースになっているので、印象はずいぶんと異なります。
7700形への改造には、1両あたり一億三千万円かかるそうですね。ちなみに8900形1両の新造には、一億八千万円が必要だそうです。8両を8900形の新造から7700形への改造に変更することで四億円のコストダウンができたということでしょうか。いかにも現代的ですね。
写真の7704号は、2016年8月に営業運転を開始しました。元の車号が7015号になります。7015号が1977年12月に車体を更新した際の、元の車号は7069号になります。3つの車号を名乗る電車というのも何だか凄いですね。
【撮影:佐野次郎 2016.10.10 滝野川一丁目ー飛鳥山間】

2016/10/10

荒川線7700形(7701号)

東京都交通局は、7000形の更新にあたって、8900形の新製に加えて、7000形の車体を再利用した7700形8両を導入しました。「クラシックモダン調」のカラーリングに装いを改めてはいますが、7000形の雰囲気はそのままですね。
走行機器は8900形に準じたものに一新され、最新鋭のIGBT素子を採用したVVVFインバータ制御を装備しています。台車も8900形と共通のFS91Cです。8900形と機器を共通化することで、操作性と保守性の向上を図っているそうですね。
車体は再利用していますが、乗車口の幅をを900mmから1.000mmに拡大して、乗客が通りやすくしています。その他、車内表示器を設置したり、LED照明を採用して省エネ化を図ったりと、現代にあわせた車内設備になっています。
写真の7701号は、2016年3月に7007号から改造されたものです。オリジナルの7000形の時代から考えると、約60年走っていることになります。新しい命を吹き込まれてまだまだ走るわけですから、素晴らしい資源の有効利用ですね。
                        【撮影:佐野次郎 2016.10.10 滝野川一丁目ー飛鳥山間】