2015/09/18

梅小路蒸気機関車館 C55 1

C55形蒸気機関車は、1935年から37年にかけて62両が製造された旅客用のテンダー式蒸気機関車です。C51形とC57形の中間に位置する蒸気機関車ということがいえましょう。
そのうち2次車に相当する1936年製の20~40号の21両は、流線型のカバーをつけた姿で登場しました。当時の流行であり、また煤煙が客車にかかるのを防ぐ効用が期待されましたが、実際には効果がほとんどなく、早々にカバーを外して本来の姿に戻りました。
C55形は、改良増備形ともいうべきC57形と良く似ていますが、スポーク動輪を採用しているのでより軽快なスタイルに感じます。記録写真にも魅力的なものが多いです。広田尚敬さんも珠玉の1枚を残されています。
写真の1号機は、1935年3月に川崎車輌で完成しました。小樽築港機関区に新製配置され、その後も転属しつつ北海道で使用されました。1972年10月から梅小路蒸気機関車館で動態保存されましたが、1979年3月に静態保存に切り替えられ、廃車となっています。
【撮影:佐野次郎 2015.519】

2015/09/12

梅小路蒸気機関車館9633

梅小路蒸気機関車館はご承知の通り、2015年8月30日をもって閉館となりました。とはいうものの、来春には京都鉄道博物館として、新たにオープンするわけですから何ら悲観する必要もないわけです。
小生が初めて梅小路蒸気機関車館を訪問したのは、昭和50年代の前半だったと思います。京都に母の実家がありましたので、祖母に連れられて行ったのです。当時はかなりの蒸気機関車が有火状態で保存されていました。
写真の9633もそうですし、C1164やD50140なんていう機関車も煙を吐いていました。京都市電も縮小の途中でしたが、健在ではありました。梅小路蒸気機関車館のすぐ近くの、山陰本線との交差部で軌道が掘り下げてあるのが印象的でした。
9600形は、1913年から13年間に770両が製造された貨物用の蒸気機関車です。1975年に旅客用のC57が引退し、旅客用のSLが全廃されてからも1976年3月まで追分機関区の入換用として現役を継続しました。最後のSLは、9600形だったのです。
【撮影:佐野次郎 2015.5.19】