2010/06/28

E233系3000番代(コツE02編成)

 中央快速線・京浜東北線と驚異的なハイペースで投入され、京葉線にも5編成が既に搬入されているE233系ですが、東海道本線でも2編成が活躍しています。
 E233系としては唯一の近郊型仕様の3000番代で、二階建てのグリーン車も連結されています。一世代前のE231系では通勤型と近郊型では前面デザインが異なっていましたが、E233系ではほぼ同じになっています。
 現時点ではE217系を総武快速・横須賀線に戻すための限定的な増備でしたが、近い将来に上野ー東京間の東北縦貫線が開業すれば本格的に増備されるかもしれません。
 写真のコツE02編成は付属編成のE52編成とともに2010年2月に東急車輛で完成し、国府津車両センターに新製配置されたものです。まだピカピカですね。

東京急行電鉄8500系(8626F)

  東急では2012年の東横線と東京メトロ副都心線の相互乗り入れ開始を控え、東横線への新形車両の導入を集中的に進めているため、田園都市線8500系の置換えは休止となっています。
 東急の電車は総じて保守状態が良好で、乗車していてもそれほど経年による劣化は感じられません。8500系もそれほど古い電車だという気もしません。当面元気に田園都市線を走る姿を見ることができそうです。
 しかし新型の5000系や東武50050系に比べると、8500系の走行音は豪快で、遠くからでも走ってくるのがよくわかります。
 写真の8626Fは1976年12月に東急車輛で完成したもので、当初は6連でした。10連化されたあと、室内の更新や方向幕のLED化、スカートの増設を行っています。

東京地下鉄6000系(6126F)

千代田線は1971年3月に大手町ー霞が関間が開業し、1978年3月に代々木公園ー代々木上原間が開業して全通しましたが、6000系を1968年の試作車から1991年の6135Fまで7次に渡り増備しました。1981年に輸送力増強・5000系の東西線転用を目的として4次車として70両(6122F~6128Fの10両編成7本)を増備しました。
車体断面は3次車までと同じですが、集中式の冷房装置を搭載できるよう準備工事が施されていました。車内はラインフローファンを装備して平天井となりました。側窓はバランサー付きの1段下降式となり、天地方向に870mmと拡大されたため見栄えが向上しました。座席の一人当たり占有幅は430mmと13mm拡げられました。
制御装置は電機子チョッパ制御のCH-MR130、主電動機は出力145kWのHS-1003-Arb、補助電源装置はHG-544-ArBです。台車はFS378B、集電装置はPT-4301S、冷房装置はCU761を装備しています。
写真の6126Fは1981年7月に日本車両で完成したものです。1988年5月に冷房改造を行っております。制御装置をVVVFインバータ制御に換装することはなく2011年1月に廃車となり、インドネシアに譲渡となりました。

2010/06/27

京浜急行電鉄1000形(1243編成)

 京浜急行1000形は本日さよなら運転を実施して、50年間にわたる活躍に終止符をうつことになります。
 私は1985年から88年まで高校に通学するのに、杉田と京急富岡の1駅だけ京浜急行を利用していましたが、その頃は1000形ばかりが走っているような印象がありました。当時は800形が新しい電車だという感覚でした。
 月日が経つのは早いもので、その1000形もついに現役を退きます。車内がグリーンの化粧板にブルーの座席の京急電車ともお別れです。
 写真の1243編成は1978年10月に東急車輛で完成したものです。当初は8両編成でした。2010年6月13日に運用を退いています。
【撮影:佐野次郎 2010.2.27京急富岡ー能見台間】

2010/06/20

東京急行電鉄5000系(5122F)

 私こと佐野次郎は、毎日の通勤に京浜東北・根岸線を利用していますが、休日に東横線を利用すると高頻度で運転される特急・急行電車をつくづくうらやましいと感じます。
 東京ー横浜間には東海道線・横須賀線というものがあり、同区間では快速電車と同じ働きをするのですが、それぞれの路線には固定客という方々がおられます。東海道線では平塚・藤沢、横須賀線には東戸塚などから乗車される方々です。とてもではないですが、根岸線から割り込む余地はないように思えます。
 東急東横線では一本の複線の上を、1時間に特急4・急行4・普通8・日比谷線直通2の18本もの列車を走らせています。中でも特急は京急ほど飛ばしているわけではありませんが、停車駅を絞っているので早いです。
 写真の5000系5122Fは2009年4月に東急車輛で完成したものです。本来は田園都市線用の5000系ですが、5122Fは10連で試運転を行ったにも関わらず、8連で東横線に投入されたいわくつきの編成であります。

東京急行電鉄5000系(5121F)

 東急田園都市線では激化する一方の朝ラッシュ時の通勤輸送に対応するため、急行列車の準急への変更による乗車率の平準化や、6ドア車の3両組み込みによる乗降時間の短縮に取り組んできました。
 そんな中で2009年度の新造車両である5000系の5121Fは、5000系では唯一の6ドア車を2両組み込む編成として運用されてきました。
 その5121Fですが、8両編成となって東横線に転用されることになりそうです。5121Fの代わりに田園都市線に投入される車両もないようですが、運用のやりくりはどうなるのでしょうか?ここ数年で複雑な編成替えを行って6ドア車を3両にしていたのが一段落しましたから、おそらく予備車を減らすことができるのでしょう。
 5121Fは2009年4月に東急車輛で完成したものです。田園都市線では当面8500系を継続して使用することになりそうですね。

東京急行電鉄9000系(9006F)

 東横線9000系の9006FはTOQ-BOX号として広告貸切編成として運用されていました。広告貸切編成とは編成中の広告を1社のスポンサーに委ねるもので、京浜急行のKEIKYU BLUESKY TRAINの青い電車と同じようなものです。
 もっとも9006編成は2008年12月に側面の装飾を撤去しており、広告についても1社まるごとではなく、通常の電車と同じく枠ごとに広くスポンサーを募っているようです。
 TOQ-BOX号は東横線では9006Fの他に9013Fがあり、田園都市線には8500系の8634Fがあります。その他に東急バスにも数両存在したようです。
 写真の9006Fは、1988年3月に東急車輛で完成したものです。9000系としては2次車に相当します。

2010/06/19

東京急行電鉄5050系(5173F)

 下の記事で取り上げた 9004Fの代替として東横線で営業運転に入ったのが、写真の5050系の5173Fです。いまのところ東横線では最新の車両ということになります。
 2004年にみなとみらい線が開業した頃には、東横線には8590系や8000系もたくさん走っていました。9000系については比較的新しい電車だという感覚でした。
 古い8000系は廃車となり、8590系は大井町線と田園都市線に転じて行きました。いまや新しい電車だと思われた9000系の大井町線への転属が進んでいます。
 写真の5173Fは2010年4月に東急車輛で完成し、田園都市線で試運転を行った後、5月から東横線で営業運転を行っています。

2010/06/18

東京急行電鉄9000系(9004F)

 このところ東急東横線への5050系の投入ペースが早まっており、9003Fに続いて9004Fも東横線での運用を終えて大井町線に転用されることになりました。
 このまま置き換えが進むと、9000系は東京メトロ副都心線には乗り入れをしないということになりそうです。
 9000系は座席の奥行きが深く、最新の5050系よりも快適な電車だと思います。また車端部にクロスシートがあるのがご愛敬です。
 写真の9004Fは1988年1月に東急車輛で完成したものです。大井町線では5両編成に短縮されるので、中間車のうち3両は廃車になります。

2010/06/13

東京急行電鉄5050系(5169F)

 東急東横線では、2012年に予定されている東京メトロ副都心線との相互乗り入れ開始に備えた準備が粛々と進められています。
 代官山駅の周辺では、乗り入れに向けた工事が本格化していますし、特急・通勤特急・急行の8両から10両編成への増結に備えて、停車駅ではホームの延長工事が行われます。
 車両についても今年度に完成した5050系の5169F以降は、副都心線への乗り入れに対応した状態で製造されているようです。
 写真の5169Fは2010年4月に東急車輛で完成し、田園都市線で試運転を行っていました。5月から東横線での営業運転を開始しています。

横浜市交通局10000形(10031F)

 グリーンラインは横浜市営地下鉄としては2番目の営業路線として、2008年3月に日吉ー中山間13.0kmが開業しました。
 都営地下鉄大江戸線と同様にリニアモーター方式を採用しています。この方式にはトンネルの断面を小さくできることから建設費を低減できるというメリットがあります。
 特筆すべきは日吉駅で東急線に楽に乗り換えができることであります。近年に完成した地下鉄路線は地下深く走ることが多く、同じ駅でも長い通路を歩くのが当たり前のようになっています。しかしグリーンラインの改札を出ると目の前に東急の改札があり、便利です。
 10000形はグリーンライン用に新しく設計された電車で、写真の10031Fは2008年3月に川崎重工で完成したものです。

2010/06/12

EF210形100番代(150号)

 EF210形電気機関車はJR貨物がEF65形の代替として製造を継続しているもので、1996年に試作車の901号機を完成させ、1998年から量産機を導入しています。
 EF65形の代替ですが、コンテナ輸送が主力となっていることもあり、機関車としての能力は1ランク上のEF66形と同等となっています。また限られた予算の中で製造両数を増やすため、構造の簡素化などによって新製価格の低減を図っています。
 2000年3月に完成した車両から100番台に移行し、制御ユニットの構造を変更したり、109号機以降はパンタグラフをシングルアーム式に変更したりしています。
 写真の150号機は2008年11月に三菱重工で完成し、新鶴見機関区に新製配置されました。首都圏近郊などで走っています。

EF66形100番代(106号)

 国鉄は累積し増え続ける赤字に対する抜本的な対策として、1987年4月に分割・民営化されたのですが、中でも貨物輸送における営業赤字がもっとも深刻であったと云われています。
 1989年にコンテナ輸送を強化するために、EF66形・ED79形・EF81形の3形式が製造されたのにはとても驚きました。なにしろ各地のヤードには貨物輸送の削減で余剰になった色褪せた機関車たちがまだ置いてあった頃でしたので・・・。
 EF66形100番代は、0番代を基本にしていますが、外観や塗装のデザインは新しくなっています。また機器には細かな改良が加えられています。また運転士の作業環境改善のために、エアコンも装備されました。
 写真の106号機は1989年3月に川崎重工で完成したものです。吹田機関区に配置され、東海道線を中心に使用されています。

EF65形1000番代(1094号)

 首都圏で一番よく走っている電気機関車といえばEF65形でしたが、JR貨物による新形電気機関車の導入により大幅に数を減らしています。
 優美なスタイルで人気のあったもと特急用の500番代は既に運用を退き、一般型とよばれる0番台も最後の1両となった100号機の離脱が時間の問題になっています。
 現在走っているのは1000番台の後期形を中心としたグループですが、これらも数を減らしています。かつてはブルートレインの先頭に立っていた機関車で、近年まで「出雲」や「銀河」の牽引機として東京駅まで顔を出していました。
 写真の1094号機は1978年5月に川崎重工・東洋電機で完成し、下関運転所に新製配置されました。関西~九州間の寝台特急の牽引などに活躍しましたが、運用の削減により2000年3月にJR西日本からJR貨物に売却され、新鶴見機関区の配置となっています。

EF64形1000番代(1027号)

 もともと上越線用として製造されたEF64形1000番代ですが、運用の広域化もあり首都圏では比較的よく見かける電気機関車だということがいえます。
 JR東日本の所属機は3月に廃止された上野ー金沢間の寝台特急「北陸」の牽引機として注目を浴びました。現在では上野ー青森間「あけぼの」の直流区間を牽引しています。
 JR貨物の保有するEF64形1000番代41両は3月のダイヤ改正で、愛知機関区に集中配置されました。とはいうものの首都圏を走る姿はそのままで、保安装置の関係から旧高崎機関区の所属機が今まで通りに走っています。
 写真の1027号機は、1981年6月に川崎重工・富士電機で完成し、高崎第二機関区に新製配置されたものです。

2010/06/08

東京急行電鉄8090系(8083F)

 東急大井町線8090系の8083Fが営業運転から退いたようです。東急8090系はもともと東横線の急行列車用として1980年から85年にかけて80両〈8両編成10本〉が製造されたものです。
 1988年に東横線用の編成は将来のみなとみらい線への直通を踏まえて、正面に貫通路を設けた8590系に組み替え、8090系の5両編成10本が大井町線に転属してきました。
 昨年の8091Fに続き、8090系としては2本目の運用離脱となります。8083Fの代替には、東横線への5169Fの新製投入によって捻出された9000系の9003Fが5連に短縮されて大井町線に転用されます。
 8083Fは1985年3月に東急車輛で完成したものです。ヘッドライトの位置が腰部に上がった8090系の後期形と呼ばれる編成であります。廃車後は秩父鉄道への譲渡が噂されていますが、実際にはどうなることでしょうか?

2010/06/07

東京急行電鉄5000系(5116F)

 東急5000系は2002年5月に田園都市線で営業運転を開始してから、東横線用の5050系、目黒線用の5080系といった派生形式を生み出しながら増備を継続しています。
 田園都市線の激しい混雑に対応するために6ドア車の3両組み込みが5105F~5117F、5120Fに対して行われています。そのため中間車に複雑な組み替えが発生し、東横線用の5050系を7両だけ新製して5000系の中間車を転用したりしています。
 当初の計画では田園都市線のほとんどが5000系になる予定でしたが、実際には副都心線への相互乗り入れを控える東横線への5050系投入が優先されているようです。
 写真の5116Fは2008年6月に東急車輛で完成したものです。5000系としては7次車に相当し、バリアフリー対策の強化を図っています。

東京急行電鉄2000系(2003F)

 田園都市線の2000系電車は1992年から93年にかけて30両〈10両編成3本〉が製造された少数派の電車です。東武線にも乗り入れないため、運用に入ることの少ない電車でもあります。
 それでも平日には朝夕のラッシュ時を中心にけっこう走っているのですが、土日にはほんとうに見る機会が少ないです。
 昨年にはさらに東武非乗り入れ車の運用が縮小されたので、土日には34K運用に8606F・8642Fか2000系・8590系のいずれかが入るくらいしか撮影できません。しかも長津田に入庫する上り列車はつくし野駅付近で対向列車とカブることがあります。
 写真の2003Fは1993年3月に東急車輛で完成し、8連で東横線に投入されました。同年11月に中間車2両を増結して田園都市線に転用されています。

2010/06/06

東京急行電鉄8500系(8634F)

 田園都市線の8500系の8634Fは、TOQ-BOX号という広告貸切編成になっています。正面に飾りつけがしてあるほか、この編成だけ赤帯が側面まで回っています。
 最盛期には40編成を数えた田園都市線の8500系ですが、5000系の新製により26編成まで数を減らしています。当初の計画ではさらに代替が進むことになっていたそうです。
 そんな中でも、スカートなし+幕車の8606F、ハワイアンブルーの8614F、青帯の8637F、VVVF車を組み込んだ8642Fと特徴のある編成も残っています。
 写真の8634Fは、1985年3月に東急車輛で完成したものです。1999年度に方向幕がLEDに改造され、2003年度に先頭車に排障器〈スカート〉を増設しています。

東京急行電鉄6000系(6103F)

東急電鉄では田園都市線の混雑を緩和することと、大井町線の利便性向上を目的として2008年3月から大井町線で急行運転を実施しています。大井町線の急行に充当するため、田園都市線用の5000系を基本として、機器の標準化・バリアフリー対策の深度化など改良を図った6000系を導入しました。
車体は軽量ステンレス製で、前面形状を鋭角的なくさび形という先鋭的なデザインとしています。客室内は化粧板を白色、妻面の壁を木目調、座席はオレンジと赤というカラーデザインになっております。また15インチ液晶モニタ2画面による車内案内表示装置を各側扉上に設置しています。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSVF065-B0、主電動機は出力190kWのTKM-99A、補助電源装置はIGBT-SIVのINV146-D2です。台車はTS-1019A/TS-1020A、集電装置はPT7108-D、冷房装置はHRB504-2を装備しています。
写真の6103Fは2008年3月に東急車輌で完成したものです。製造当初かつ撮影当時は6両編成でしたが、3号車のデハ6303を2017年9月に総合車両製作所で新製して7両編成化し、あわせて4~7号車を改番しております。

2010/06/03

京浜急行電鉄2100形(2117編成)

 京浜急行の看板車両ともいえる2100形は快速特急やWING号を中心に運用されていますが、土日の朝には上り特急列車にも多く使われています。
 一般的なロングシートに比べると、やはり2100形のように進行方向を向いたクロスシートは快適ですね。JR西日本が近畿圏の看板列車にしている新快速なんかはうらやましいなとも思います。
 東京圏では乗客数のベースが桁違いなのか、クロスシートに乗るためには追加料金が必要なことが多いですね。それでも相当の利用がありますから、需要はあるわけです。そんな中で特急料金不要の快速特急や特急に2100形を使用している京急は凄いですね。
 写真の2117編成は、1998年10月に川崎重工で完成したもので、2100形としては2次車に相当します。

2010/06/01

京浜急行電鉄800形(801編成)

 京浜急行の普通電車によく使われているのが写真の800形電車です。京急本線の京急川崎ー金沢文庫間では一番よく走っている電車ではないでしょうか?
 車体は普通鋼製で18m・4扉という珍しいレイアウトとなっています。しかも扉は通勤電車ではすっかり珍しくなった片開きです。それでも1978年の登場当時に3両の短い編成で横浜駅に進入してくる姿を見たときには、凄い電車が現れたものだと思いました。当時私は小学生でしたが。
 主回路は界磁チョッパ制御を採用し、京浜急行では初めての省エネ電車となりました。また6両編成すべてがモーター付き車両で、つわもの揃いの京急の中でも卓越した高加速度を誇ります。こういう優秀な電車があるから、快特と同じ線路の上をこまめに各駅に停車する普通を走らせることができるわけですね。
 写真の801編成は、1978年12月に東急車輛で完成した801編成と、1979年1月に東急車輛で完成した802編成を1994年11月に更新修繕とともに6両固定編成に改造したものです。