2024/03/19

東京地下鉄10000系(10134F)

10000系は2008年の副都心線の開業に向けて導入された車両です。営団地下鉄が東京地下鉄に移行してから初めての新型車両となりました。副都心線でのワンマン運転・ATO運転・ホームドアに対応する機器を搭載しましたが、有楽町線でも共用でき、1次車は07系の代替としてまず有楽町線に投入されました。
10000系の室内は、天井構造を工夫し貫通扉・荷棚に強化ガラスを採用したことによって開放感の感じられるものになりました。違いがよくわかるのは混雑しない時間帯にはなりますが、それでも室内空間から受ける印象は強いと思います。シートや床材の配色はブラウン系でまとめられ。落ち着いたものです。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のMAP-178-15V150/MAP-174-15V137、主電動機は出力165kWのMM-111A2、補助電源装置はIGBT-SIVのINV154-D3/E0です。台車はFS777系、集電装置はPT-7136F、冷房装置はCU7610です。
写真の10134Fは2009年12月に日立製作所で完成したもので、10000系の5次車に相当します。仕様は7000系の未改造車の置換え用として製造された4次車に準じていますが、縦手すりの材質や荷棚の構造が変更されました。

2024/03/18

東京地下鉄9000系(9114F)

9000系は1991年の駒込ー赤羽岩淵間の開業に備えて導入されました。路線の拡大や乗入れ区間の拡大により、2009年までに5次にわたって138両(6両編成23本)が製造されました。その間の技術の進化を反映して仕様も変更されています。
制御装置は1995年度に導入された2次車かた千代田線06系・有楽町線07系の流れを汲んでIGBT素子に変更され、台車も変更されました。また座席はすべて一人当たり幅450mmのロングシートとなり、車端部のでクロスシートはなくなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御ののMAP-198-15V58/VF-HR4820D、主電動機は出力190kWのMM-7C2、補助電源装置はIGBT-SIVのTN-AA130Cです。台車はモノリンク式ボルスタレス台車SS135B/SS035B、集電装置はPT-4315S、冷房装置はRPU11011を装備しています。
写真の9114Fは1997年6月に東急車輌で完成したもので、溜池山王ー四ツ谷間の延長に備えて増備された9000系の3次車に相当します。3次車の仕様は2次車に準じC´編成と称します。1999年に東急目黒線乗入れ対応工事、2001年に埼玉高速鉄道乗入れ対応工事を完了しています。

2024/03/17

E233系1000番代(サイ172編成)

E233系1000番代は京浜東北・根岸線で使用していた209系0番代を置換え、保守の効率化や輸送障害の対応を図ることを目的として導入されたものです。電動車比率は6M4Tに変更となり、6扉車の連結はなくなりました。209系に比べて車内も広く、かつ明るくなりました。
中央快速線用の0番代では前面窓上の表示器に列車番号を表示しますが、1000番代では助士側窓下に移設しています。前面窓の左右を白色として前面窓下にカラー帯を通すようになりました。室内では側扉上の車内案内表示VISが17インチとなりました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置はIGBT-SIVのSC86Aです。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系、列車情報制御装置TIMSを装備しています。
写真のサイ172編成は2009年9月に川崎重工で完成したものです。2016年11月にホームドア対応改造、2017年12月に前照灯のLED化を完了しております。その他室内灯のLED化、セキュリティカメラの設置が行われています。

2024/03/16

E233系7000番代(ハエ115編成)

E233系7000番代は、埼京線で使用されていた205系の後継車両として2013年3月から12月にかけて310両(10両編成31本)、2019年1月から6月にかけて相鉄線乗入れを目的として70両(10両編成8本)が製造されたものです。当初から川越線・りんかい線にも入線しています。
車体は軽量ステンレス製の拡幅車体です。帯色は205系と同じ緑15号で、座席モケットも緑色系統としています。車内には液晶画面を用いた車内案内表示器を備えていますが、コンテンツの更新にWiMAXを活用しています。また新製当初からLED室内灯・防犯カメラを装備しております。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC85A、主電動機は出力140kWのMT75、補助電源装置は待機二重系SIVのSC86系です。台車はDT71系/TR255系、集電装置はPS33D、冷房装置はAU726系、列車情報管理装置TIMSを装備しています。
写真のハエ115編成は2013年10月に新津車両製作所で完成したものです。2015年12月にATACS(無線式列車制御システム)対応改造、2019年8月に相鉄線乗入れ対応工事を完了しています。

2024/03/15

My鉄道博物館リニューアル2024

1992年から94年まで鴨居レイアウトを自室に設置していたのですが、実家を出て一人暮らしを始めるに際して廃線となってしまいました。いつか再開をと思いながら、線路やパワーパック・車両を保管していたのですが、時間・金銭を考えると難しいので、模型はいよいよ展示専門にすることにしました。
以前から気にいった車両を展示していましたが、だいぶラインナップが変わりました。まず光学ディスク用のケースやNゲージのケースを活用してひな壇にして見やすくしてみました。線路などのレイアウト用品、787系やキハ85系などのセットもの車両などは新たなオーナー様のもとへ旅立っていきました。
583系はクハネ581・583を揃えたり、SLには異色の流線形C53と地味なC60を加え、客車は10系・20系の軽量系を中心にしているのがこだわりポイントです。またEL・DLの中に横浜市電が入っているのも模型ならではです。
Nといえども高価なセット販売が主流となり、新車の導入は困難ですが、先頭車だけを販売するTOMIXの「ファーストカーミュージアム」は好企画だと思います。KATOも「旅するNゲージ」と銘打って参入するそうですね。

2024/03/14

東京都交通局5300形(5326編成)

都営浅草線の5300形電車は1991年3月の北総開発鉄道との相互直通運転開始を契機として導入された車両です。京急1500形や京成3700形と同様に浅草線を走る電車としては、第二世代の電車ということになります。
車体はアルミ合金製で全面に塗装を施しており、かつ丸みを帯びたデザインになっています。前面のブラックマスクがアクセントとなっています。5000形に比較すると洗練されたスタイルとなり、時代の空気も反映されているようにも感じます。
制御装置はGTO-VVVFインバータのTINV-1、主電動機は出力165kWのTDK6115-A、補助電源装置はD-Dコンバータです。台車はボルスタ付空気ばね台車のKD302/KD302A、冷房装置はTCL-1Aを装備しています。
写真の5326編成は、1995年6月に日立製作所で完成したものです。後期に製造されたグループの特徴として、スカートが大型になっています。2019年1月に廃車となりました。後継となる5500形の増備により、5300形も5320編成1本を最後に姿を消すことになりました。

2024/03/13

E217系(クラY-38編成)

E217系は横須賀線・総武快速線で使用されていた113系1000番代の後継車両として1994年から1999年にかけて745両が製作されたものです。朝夕ラッシュ時の混雑緩和を最重要視し、近郊形普通車としては初の4扉構造を採用しました。現在では東京圏の輸送を3扉・セミクロスで行っていたことに驚きます。
車体は軽量ステンレス製で、座席はロングシートを基本とし、一部にセミクロスシートを採用して遠距離輸送と観光輸送を考慮しました。グリーン車は朝夕ラッシュ時の座席確保を目的として二階建て構造を採用しました。
制御装置はIGBT-VVVFインバータ制御のSC88、主電動機は出力95kWのMT73、補助電源装置はIGBT-SIVのSC89です。台車はDT61B形/TR246系、集電装置はPS28A、冷房装置は普通車がAU720A・グリーン車がAU721を装備しています。
写真のクラY-38編成は1999年1月に川崎重工で完成したものです。2009年9月に東京総合車両センターで機器更新工事を完了しました。2017年12月にホームドア対応工事を完了しています。